難波和彦+界工作舎
HOME 難波和彦 難波研究室
箱の家 PROJECT 青本往来記
最新プロジェクト
過去のプロジェクト
名称 なおび幼稚園

写真

場所 東京都小平市
時期 2004年1月
構造 鉄骨造
敷地面積 3274.99 平方メートル
建築面積 1215.27 平方メートル
延べ床面 1335.29 平方メートル
建築種別 幼稚園

特徴 小平市にあるこの幼稚園は特徴的な幼児教育で知られています。新園舎の設計ではオープン教育にふさわしい空間と裸教育にふさわしい室内環境が条件として要求されました。
所定の広さを持つクラスルームを家具や光庭によって柔らかく仕切ることによって室内はほぼ一室空間となりました。家具や光庭そして一室空間の周りに配された小さな空間は場を発生させる要素として機能し、幅の広い外廊下は庇に覆われた縁側のような空間であり、そのまま園庭と接続し接地性豊かな教育に一役かっています。
このようなオープンクラスルームの幼稚園は「直島幼稚園」(1974年)や「竹の友幼稚園」(1978年)で経験しましたが、新しい試みとしてこの幼稚園ではシェルターとしての性能を大幅に進展させました。
(1)125角の細いH鋼で構成された1800mmピッチのフィーレンディールで外周を構成し、その上にV型デッキプレートの薄いハニカム屋根スラブを載せる明快な構造システムを採用したので、梁のない大きな一室空間が実現しました。
(2)上部構造だけでなくRC基礎を含めてすべて外断熱としました。
(3)日差し制御のため庇を建物外周に回しました。
(4)夏期の直射日光による輻射熱が室内に放射しないように、屋根と外壁材の外側に通気層を設けました。
(5)外壁は基礎から軒樋まで、屋根は軒樋内側から中央の排気筒まで空気の流れを確保しました。
(6)園庭側の開口は裸教育に相応しい木製引き違い戸とし、北と西には高窓を設け室内の自然通気を確保しました。
(7)園舎全体に水蓄熱式床暖房を組み込むことによって建物自体の熱容量を高め、安定した室内環境を提供しました。
以上のように、単に技術的な面だけでなく、幼稚教育の面や「場」としての空間の面においても、サステイナブルな幼稚園になっていると考えます。

次のデータ sobi インフィル



参考写真-1

参考写真-2

参考写真-3

▲TOP

Copyright (C) 2003 KAZUHIKO NAMBA+KAI WORKSHOP. All Rights Reserved.
No portion of this web site may be reproduced or duplicated without the express written permission.
This web site is written in Japanese only.