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名称 箱の家 83

一覧分類 工業化・商品化への展開

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概要 4人家族(若夫婦と子供2人)のための住まいである。敷地は愛知県岩倉市の閑静な住宅地にあり、両親が住む旧宅の敷地の一画を分割した敷地である。クライアント夫妻はできるだけ間仕切りの少ない一室空間的な住居を希望した。さらに、父親が経営する工務店の新しい可能性を探る意味で、自邸においてアルミエコハウス普及版を試みることにも賛同した。プランはアルミエコハウスをベースにした中庭型で、敷地北側にある母屋に対して、正面を東に向けて配置している。1階には家族室、キッチン、SOHO、浴室があり、2階に個人のスペースをまとめている。各スペースは屋外室の廻りに配置し、適度な距離を保ちながら緩やかにつながっている。1階は家族室、SOHO、屋外室が一体的に使えるように、床面をフラットに仕上げている。東面のFRPスクリーンは屋外室を柔らかく室内化するとともに、夏の朝日と外部の視線をコントロールしている。構造はアルミニウム合金の軸組システムで、基礎はRCのスラブ基礎である。構造部材はアルミエコハウスで用いた部材の断面形状に改良を加え、よりシンプルな形状とした。今回は、柱・梁・ブレース・ブレース補剛材だけでなく、2F床パネル、断熱材の接合金物などもアルミの押出材によって製作した。構造システムは基本的にアルミエコハウスを踏襲しているが、押出材床スラブの強度のため1.8mスパンに小梁が入っている。接合部の金物は強度、コスト、汎用性を考慮して、亜鉛メッキしたスチールに変更した。階段も同様の理由でスチール製としている。アルミエコハウスからの改良点は、第1にOSBでポリスチレンフォームをサンドウィッチした断熱パネルを使用したことである。「箱の家」シリーズで実践している断熱パネル外張工法を採用し、特に構造体には外部とのヒートブリッジをつくらないように注意した。開口部のアルミサッシュや方立は、骨組ではなく断熱パネルに取り付けている。屋根・外壁ともに断熱パネルの外側に通気層をつくり、屋根はガルバリウム鋼板、外壁はアルミスパンドレルで仕上げている。OSB断熱パネルはアルミ断熱パネルよりも重いので、その分遮音性能は向上している。アルミエコハウスでは2階床スラブの上にアクアレイヤーを設置して、上下階を同時に暖房したが、この住宅では、外断熱した基礎スラブ上に直接アクアレイヤー敷設することによって、コンクリートの蓄熱効果を利用している。家族室の台所カウンター+食卓は、「箱の家49」や「箱の家64」で開発したアルミニウムフレームとアルミニウムハニカムパネルの組み合わせである。  

竣工年月 2004年1月
延べ床面積 147.8 平方メートル
総工費 3500 万円
工法 アルミニウム造

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